文系大学院生の読書録

詩・ミステリ・たまーに洋書

プルーストはお好き?「栞」トム・ディッシュ

"A Bookmark" by Tom Disch          

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4年前プルーストを読み始めた「僕」。簡略版の半分を過ぎたけれど、まだ700ページも残っている。それでも「僕」は最後まで読み通すつもり。だってこれ以上退屈になるはずがないから。 主人公はアルベルチーヌのためにシルクデシンのショールと最高級の帽子を買っている。ひ弱で甘ったれ、なんて嫌なやつなんだろう。

 

Four years ago, by God!---and even then

How I was looking forward to the day 

I would be able to forgive, at last,

And to forget  Remembrance of Things Past.

4年前、ああ!ーーあの時でさえ

どんなに待ち焦がれていたことか

失われた時を求めて」を許し、

ついには忘れられる日を!

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 この詩を読んで、プルーストを読みたくなるか、読みたくなくなるか。4年かけて700ページ読んでもまだ半分残ってるし、これ以上ないほど退屈。そして「僕」も私たちもわかってる。たぶんその「退屈」は終わりまで続く。それでも「僕」はやめようとしない。何かが「僕」を惹きつけて離さない。

 私は去年プルーストに挑戦して3ページで挫折した。(そして母はどハマりした。)いったいあの作品の何が人を魅了するのだろう?ちょっとだけもう一度挑戦したくなった。ほんのちょっとだけ。

 

"A Bookmark" by Tom Disch

from Good Poems (p.276)

Good Poems

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