文系大学院生の読書録

詩・ミステリ・たまーに洋書

土曜の朝の秘密 Hugo Williams "Saturday Morning"

 

"Saturday Morning" Hugo Williams

 

 

 金曜の夜が、恋人やパートナーと愛を確かめ合う時間なら、そのあとの土曜の朝、みんなはどんな顔をしているのだろう?詩人によると、「頭のてっぺんに、赤いライトをちかちかさせ」ているらしい。「白髪のジェントルマン」も「ほおを赤らめた少年」も、「お腹に赤ちゃんのいる女性も」。

 

「お腹に赤ちゃんのいる女性」は「私」に微笑みかけると、秘密めかして「小さく肩をすくめた」。「まるで、彼女の頭の上の赤く点滅するライトは、自分が知ったことのささやかな代償だと言わんばかり」。ああ、あなたのところもですか?ええ、見ての通り、うちもです。お互い、いい週末になりそうですね。と言わんばかり。

 

 ***

パートナーと一晩過ごした翌朝のふわふわした気分を「点滅する赤いライト」と表現するのも好きだけれど、街中でみんなが頭の上でライトをちかちかさせている様子が、想像すると何だか面白くて微笑ましい。Schoolboyなんてひときわチカチカしてそう(笑)。

  

パートナーと過ごした後のくすぐったい感じや、その感覚を知っている人たちの共犯めいた感じ、土曜の朝のひそやかな秘密の幸せが目に見えるようで、大好きな詩です。

 

 

"Saturday Morning" by Hugo Williams(1942-) 

Good Poems(Garrison Keillor編)所収、p.115 

Good Poems

Good Poems